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2014年05月19日 12:00

【旅客船沈没事故】逃げずに唯一残った上級乗務員ヤン事務長の遺体が発見

セウォル号沈没事故から約1カ月が経った15日、セウォル号の上級乗務員の中で唯一船から脱出せず、最後まで乗客を救うために船に残ったヤン事務長(57)が遺体で発見された。

仁川(インチョン)市によるとヤン事務長は16日、待っていた家族の元にセウォル号沈没事故後1カ月ぶりに帰ってきたという。

また、あるメディアによるとヤン事務長は「子どもたちを救うために行かなければならない」という最後の言葉を残したままの仲間2人を救出し、他の人々を救うために船室に入った後、行方不明になっていたが15日、珍島(チンド)事故海域で遺体で発見されたと報道された。

ヤン事務長は事故が発生した当時、妻に電話をかけ「船が大きく傾いている。水産協同組合の通帳にお金が少しあるから長男の学費にするように。今から子供たちを救うために行かなければならない」と最後の言葉を残し、沈没した船の中に残った。

ヤン事務長は船長ら上級乗船員の中では、唯一脱出せずに乗客を救うためにセウォル号に残った人物である。遺族たちは、彼の犠牲精神を称えるために遺体安置所に「事務長のヤン・デホン、最後まで卑怯でなかった」と書かれた横断幕をかけた。

ヤン事務長の遺族たちはいつも質素だったヤン事務長の意向により一切の弔慰金を受け取らず、できるだけ質素に葬儀を行うことにした。ヤン事務長の告別式は18日に行われ、仁川富平(ブピョン)の霊園に埋葬される予定だ。

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