【独占単独インタビュー・前編②】BEASTジュンヒョンの作曲スタイル「90％以上の曲はタイトルをまず先に決めます」

ジュンヒョンさんのクリエイティブ作業は、ほとんどスタジオで行われていると思いますが、今、新しくスタジオを作っているんですよね！どんなスタジオですか？

ジュンヒョン：新しいスタジオはメインの作業室がとても広くなりました。今話している部屋とちょうど同じくらいの大きさだと思います（＊30平方メートルくらい？）。僕らが使う部屋が広くなったので、サウンド的な部分にもこだわりたくて、ものすごいスピーカーを買いました！（笑）　その他にもいろいろな機材を本当にたくさん追加で購入しました。今回の日本でのスケジュールを終え韓国に帰国したら、レコーディング作業をすることになりますが、慣れるまで時間がかかるだろうと思っています。また、インテリアなどは少し「アジト」のような秘密基地って感じっていうのかな、「編集セレクトショップ」そんな感じかな（笑）。今、ダークグレイで統一し暗い感じになるように室内のインテリア工事をしているところです。僕らが韓国に帰国する日に工事は終わっている予定です。

◆居心地のいいスタジオが完成したら、ジュンヒョンさんはスタジオにこもってしまうのでは？（笑）

ジュンヒョン：そうですね。ほぼスタジオにこもりきりになると思います。新しいスタジオのために卓球台も買ったし、ゲームもあるし、スタジオで生活することができるくらいです。ない物がないんです。すべてが揃っているから。空間も広いし、何もかも揃っているので、家に帰ったらあとは寝るだけで、朝スタジオに出勤することになると思います。毎日、愛犬と一緒にスタジオに出勤すると思います。

◆仕事とプライベートは分けますか？分けないスタイルですか？

ジュンヒョン：仕事とプライベートは別です。家では曲作りの作業はしません。

◆そうなんですね。家でメロディや曲のアイデアが浮かんだ時は？

ジュンヒョン：はい、もちろん何か思いついたり浮かんだりしたら、スマホに録音したりメモをしておいたりといったことはしますが、家に機材を揃えて作曲作業をしたりはしません。家は休息するための空間なので、家でまで曲を書いていたら、とてもつらくなってしまうと思います。でも実は、最初暮らした家には曲作りのための部屋がありました。こぢんまりとした作業部屋を作って作業をしていましたが、やはりプライベートと作業空間を分けたくて、結局部屋はなくしてしまいました。

◆新しいスタジオでのレコーディング、音が変わりますか？

ジュンヒョン：変わると思います。スタジオが広くて音がものすごく変わってしまい、多分これから1カ月くらいは勘がつかめなくて大変だと思います。

◆曲作りにはいろいろなスタイルがあると思います。コンセプトから作る人、使用楽器から、詞から、サビとなるメロディから、フレーズの断片を集めて構築、トラックのループからなど、それぞれスタイルがあると思いますが、ジュンヒョンさんの曲作りのスタイルを教えてください。

ジュンヒョン：僕は作曲をする時、90％以上の曲はタイトルをまず先に決めます。タイトルを決めてから、それに似合うテーマや歌詞、内容などを決めていき、続いてリズム、次にコードを乗せ、ガイド作業を行った後、メロディーや歌詞を壊さないようにチェックしながら残りの編曲作業を進めます。

◆その作り方になったのはいつからですか？

ジュンヒョン：ほぼ最初からです。もちろん編曲をしたり歌詞を書いたりする作業なども、アイデアが浮かばない時は本当に大変なのですが、でも、タイトルを決めるのが一番難しいですね。

◆タイトルから曲が生まれる、というのは面白い作り方ですね。今までで、このタイトル完璧だった！タイトルが浮かんだ瞬間、キター！と思った楽曲は？

ジュンヒョン：それを一番感じたのは、最近韓国で発売した「Good Luck」という曲です。「Good Luck」は最初、いろいろなバージョンがありました。この1曲のために4，5曲ほど作りましたが、どれも気に入らなくて、全部ボツにしてしまいました。ああ、もうこれ以上、僕の頭の中からは何も出てこないんだな…と自暴自棄な気持ちになりかけたまさにその時！アイデアが浮かび、3時間ほどで書き上げました。最後のファイナルガイドを作り終えた時、ああ…「Good Luck」が生まれたんだな、という満ち足りた気持ちになりました。

◆ひらめいてから3時間で書き上げたんですね！

ジュンヒョン：はい。早い時は3時間もかからず、1～2時間で書き上げることもあります。でも、ダメな時は1カ月間ずっと作業室に座っていても、何もアイデアが浮かばないこともあります。いつもアルバムを1つプロデュースした後は、1～2カ月ほど何も考えが浮かびません。

◆それはジュンヒョンさんの中から全てを出し尽くして、空っぽになってしまうから？

ジュンヒョン：はい。本当にそうだと思います。僕が何かを作り出さなければならない時というのは、自分の中にあるものを取り出すということなので、取り出したら空っぽになります。そんな時は、本当に何も浮かんできません。でもそんな時は、BEASTの曲やリリースするアルバム用の曲ではなく、気楽に遊びながら曲を作ったりします。「あ、これ、一度作ってみたい！」と思ったら作るといった感じで、1～2カ月間楽しみながら曲を作って過ごしたりしています。

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ジュンヒョン単独インタビューは後編に続きます。
後編では「ヒット曲について」、「歌詞を書く上でのクセ」、「自身の成長を感じるとき」、「日本語RAP」、「興味のある楽器」…など、さらにディープな音楽談義が楽しく展開！
インタビューを読んでから、改めてBEASTの曲を聴くと、新しい発見が出来るでしょう。

＊ジュンヒョン（BEAST）【独占単独インタビュー・後編】は4/20公開予定。

（text:Kiyori Matsumoto / translation：Akane Tanaka）

【独占単独インタビュー・前編①】BEASTサウンド構築の頭脳、ジュンヒョンがメンバーの声とスタイルを分析！
【独占単独インタビュー・前編②】BEASTジュンヒョンの作曲スタイル「90％以上の曲はタイトルをまず先に決めます」

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