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2015年04月27日 17:22

【コラム】デビューサバイバル番組ブーム②人気の理由と生存戦略

韓国で今、デビューまでの過程を公開することでファンを獲得する番組がブームとなっている。その理由とファン獲得を狙うアイドルたちの生存戦略について注目してみた。

2013年の新人賞を総なめにした防弾少年団は、公式ユーチューブを通じて自作曲やログ(映像で語る自身の記録)を公開し、デビュー前からファンを獲得。デビューと同時に熱い反響を呼び、同年日本で開催されたショーケースには収容人数の46倍の応募が殺到、日本メジャーデビュー前にもかかわらず異例の追加公演を行った。

翌年の2014年に新人賞を総なめにしたWINNERはサバイバル番組『WIN』から誕生。AチームとBチームに分かれて様々なミッションを通じて対決を行い、勝者がデビューする番組を披露した。特に、YGからBIGBANG以降8年ぶりにデビューするボーイズグループに熱い関心が寄せられ、日本でも人気を集めた。同番組は放送後、YG公式ユーチューブに日本語字幕付きで掲載され、ほぼリアルタイムで日本でも番組を楽しむことができた。

また、SMエンターテインメントも正式デビュー前の練習生を公開するプレデビューチームSM ROOKIESを発表。実力のある練習生たちのトレーニングの様子、ユニットによるパフォーマンス動画などを公開している。昨年はSM ROOKIESからガールズグループRed Velvetがデビュー。ボーイズグループのデビューにも期待が高まる。

最近、話題を集めているのが、JYPエンターテインメントが5年ぶりに披露するガールズグループのメンバーを決めるリアリティ番組『SIXTEEN』だ。特に、今回の候補者は韓国人だけでなく、日本や中国からも候補者を選抜しており、アジアで大きな注目を集めるものとみられる。

緊張感漂うメンバー選抜やデビューまでの過程を垣間見ることができる一方、番組の制作上余儀なくされる短期間での厳しいミッション、審査員の毒舌やネットユーザーからの悪意のあるコメントなどで懸念される練習生らの精神的苦痛が過度な競争構図の副作用として現れることもある。

しかし、サバイバルを通じてメンバー感の友情を深めたり、成長していくリアルな姿で視聴者の共感を呼び、音楽活動だけではなかなか目にすることのない個性を垣間見ることができるため、デビュー前からアイドルと同等の人気を集めるメリットもある。

『WIN』のファイナルでBIGBANGのSOLが勝者決定前に述べた言葉も印象的だ。「これで勝者が決まるが、勝ち負けにこだわらず、多くの人々の前でパフォーマンスを行う良い機会を得ることができた。その思いだけで幸せな気持ちになってほしい」と話した。

その場でデビューができなくとも個性を発揮できる場を得て、スカウトの声がかかる可能性も増え、その後別の事務所からデビューすることもある。

JYPが2PM、2AMの正式メンバーを決定するまでの過程を収めたドキュメンタリー番組『熱血男児』にはBEASTのユン・ドゥジュンが参加、BIGBANGのメンバーを選抜するドキュメンタリー番組にはBEASTのチャン・ヒョンスンが参加していた。また、神話が企画したBattleのメンバー入りを賭けたサバイバル番組『Let's Coke Play バトル神話』には、BIGBANGのV.I、Brown Eyed Girlsのガイン、G.NA、Secretのヒョソン、Block Bのビボムが出演しており、優れた才能を披露し、芸能関係者から視線を集めた。

このようなサバイバル番組、デビュー前の過程を公開するリアリティ番組が続く中、T-ARAの所属事務所MBKエンターテインメントも現在ガールズグループのサバイバル番組を準備中だ。同番組には最近解散を発表したF-VE DOLLSのメンバーも参加すると伝えられている。デビュー時の差別化を狙う各事務所の戦略も興味深く、今後も目が離せない。

【コラム】デビューサバイバル番組ブーム①K-POPアイドルヒットの鍵はデビュー前?
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(text:KpopStarz writers)

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