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2012年04月18日 21:36

東方神起の生ライブで180度転換 J-POP評論家「K-POPという括りに収めてはいけない」

海外アーティストとしては史上3番目の東京ドーム3日連続公演を行った東方神起について、公演にも実際に参加した日本の音楽評論家、田家秀樹(たけ・ひでき、65)氏が、「K-POPという括りに収めてしまってはいけない」「(ライブを)あれだけの長さであれだけの密度を持てる人は多くないです」などと評価した。

田家氏は、「日本のロック・ポップスを創世記から見続けている一人」として、新聞でも日本の音楽についてレギュラーで執筆している音楽評論家。東方神起の東京ドーム公演2日目(15日)に参加した田家氏は自身のブログで、同公演について3回にわたって執筆。当初は日本の音楽家評論家として持っていた韓国人歌手としての東方神起へ対するイメージがあったが、生のライブに参加して180度転換。東方神起の2人とも面談した田家氏は、「KだJだと言ってるのはメディアと言うか業界だけで、ミュージシャン同士はもっと濃密に影響しあっている」などと、感想を語った。

15日のライブ参加後、東方神起のライブ初参加となった田家氏はブログで「やっぱり書いておかないと、という気分でなんですよ。あのままではいけないかなという感じです」と言い、翌日の未明にブログを更新。「ライブが素晴らしかったんですね。3時間を越える長さなのにそれを感じさせないメリハリと演出、あれだけ激しく踊っても崩れない歌、二人のキャラクターの違いがはっきりと出ていた生身感、そしてバンドの生演奏を多用した音楽の幅の広さ」とコメントし、音楽評論家として、東方神起のライブを評価した。

しかし、この感想は「予想以上だった」と明かすように、ライブ参加前から持っていたものではない。ライブ参加前に執筆したブログ記事では、日本の音楽評論家としての立場からか、「東方神起の東京ドーム。社会勉強の一貫という感じでしょうか」などと、少し冷ややかなコメントをしていた。しかし、「使用前、使用後。同じように開演前、終演後」と書き始めたライブ参加後のブログでは、「社会勉強だの、K-POPとJ-POPだの、女子に受ける理由だの、言い訳がましいことを書いていたのがちょっぴり恥ずかしいというんでしょうか。そういう次元じゃなかったです」と、正直な思いを語った。

「彼らをK-POPという括りに収めてしまってはいけない、という感じでした。あれだけの長さであれだけの密度を持てる人は多くないです」と言う。

3日間の公演が全て終了した後には、別のブログ記事で、ライブ中にチャンミンが歌ったX-JAPANの「Rusty Nail」について言及。「TOSHIとは違うテイストのハイトーンのシャウトが新鮮でした。そうだったのか、という感じもありました。彼らをK-POPという括りにすべきじゃないなと思った一つの要因でもあったんですね」「いわゆる打ち込みのダンスミュージックとは明らかに一線を画している。ロックじゃん、という感じでした」となどと評価した。

また、チャンミンに直接尋ね、「(X-JAPANを)韓国で見た」と返答をもらったという田家氏は、「KだJだと言ってるのはメディアと言うか業界だけで、ミュージシャン同士はもっと濃密に影響しあっている」「日本のバンドが発信源になってそれが逆輸入されているんだとしたら、素晴らしいことだなあと思った次第です」などと語った。

写真は、東方神起の東京ドーム公演1日目の様子(ツイッターへの投稿より)。ファンが振る赤色のペンライトで、会場は「レッドーオーシャン」となった。

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