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【オピニオン】韓流アイドル戦国時代の勝者、EXO

2014年03月04日 20:59

アイドル業界には「サイクル」がつきものだ。残酷な事実だが、やはりアイドルファン達というものは、常に新しくて、若いアイドル達の発掘に目がない。新人層とベテラン層が入れ替わる現実は、アイドル業界では当たり前のこととして定着している。現在、我々が目にしているのはアイドル第三世代であり、これまでと同様、嵐が吹き荒れる戦国時代でもある。

まず、韓国音楽が「K-POP」や「韓流」というジャンルに変化を遂げた時、アイドルグループ達が次々に誕生した。もはや数えきれないほどのアイドル達が韓国には存在しているが、ファンを獲得し、十分な人気と世間からの注目を浴びているのは、ほんの一握りだけである。持っている才能を伸ばして、スーパースターになることのできるアイドル達もいる。

現在、韓国には3つの大手芸能事務所が存在していて、新人アーティストを世の中に送り出すたび、既に頂上で活躍しているスターアイドル達のアイドル生命を脅かす。3大芸能事務所とは、SMエンターテイメント、JYPエンターテイメント、そしてYGエンターテイメントのこと。東方神起、SUPER JUNIOR、少女時代、BIGBANG、2PM、2NE1・・・これらの有名アイドル達は全てこの3つの会社から生まれた。最近、このビッグ3から生まれた次世代アイドルグループは、SMエンターテイメントEXO、JYPエンターテイメントのGOT7、YJエンターテイメントのWINNERである。このたび新人アイドル達をステージに送り込み、また競争しようというのだ。

今回は、EXOに注目しようと思う。

1996年、SMエンターテイメントはH.O.T(エイチオーティー)をデビューさせた。その頃の様子は、今とは全く異なる。H.O.Tのコンサートがある日には、地下鉄は特別ダイヤで運行され、ファン達は熱狂しすぎて失神するような時代であった。彼らの曲のうち「Candy」「lyah」「Light」「アウトサイド・キャッスル」などは大ヒット。その他の曲も、現在のアイドル達の楽曲にも見られる要素がそのまま受け継がれている。SMエンターテイメントとH.O.Tは中国と台湾へと続く"韓流"の道を切り開いた。BoAは日本を席巻する一方で、H.O.TとガールズグループS.E.S(エスイーエス)は中国と台湾に進出した。そこに、SUPER JUNIORや少女時代、SHINee、f(x)などのアイドルを投入し、現在はアジア全域を舞台に、様々な芸能活躍の場を繰り広げている。もはや"アジアの覇者"と言っても過言ではないだろう。

EXOはこの凄まじい勢いを受け継ぐために誕生した、選ばれしアイドル集団だ。しかし、これまでの慣習を踏襲しているというよりかは、さらなる流行を生み出す仕掛人とも言える。EXOは1つのグループだが、EXO-MとEXO-Kに分かれ、中国と韓国で同時デビューした。主に中華圏で活動するEXO-Mは、韓国人であるシウミンとチェン、中国人メンバーであるルハン、クリス、タオ、レイで構成され、韓国を中心に活動するEXO-Kはスホ、ベクヒョン、チャンヨル、D.O、カイ、セフンで構成されている。この韓国市場も中国市場も乗っ取ってしまおうという野心的な発想は、これまでなかったもので、賞賛を受けるべきだが、一方で、SMエンターテイメントのマーケティング力は恐るべしとも言える。

2012年のデビュー当時にはそこまでぱっとしなかったEXOだが、2013年の飛躍ぶりはすさまじかった。12名のメンバー全員で歌い上げた「Wolf」は、各種音楽チャートの首位を独占し、EXOのアイドルとしての地位を確固たるものにした。さらに「Growl」は、韓国中で流れているのではないかというくらいの勢いでリピートされ、のちに同国で12年ぶりとなるミリオンセラー達成記録を押し進める力になった。昨年末にリリースされたクリスマスアルバムのタイトル曲「12月の奇跡」も、音楽チャートのトップを総なめにした。さらに、年末年始にかけて行われた、メロンミュージックアワード、MAMA、ゴールデンディスクアルバムアワード、ソウル歌謡大賞という錚々たる授賞式では、全て大賞をかっさらった。

韓国中のあらゆるアーティスト達が、EXOのダンスを真似した。さらに世界中のファン達も、大ヒット曲「Growl」のリメイク動画やパロディ動画を数えきれないほど制作するという現象まで起きた。急激に成長する世界各国のファンベースにも目を見張るものがある。EXOは、まだデビューから浅い新人にも関わらず、韓国の音楽シーンを席巻し、トップ集団を形成している。

現在K-POP界の頂上に君臨しているのはEXOで間違いないだろう。

*この記事は、KpopStarz英語版に掲載された記事を元に、独自の観点で書いたものです。

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