【レポート】ミュージカル『ON AIR～夜間飛行～』　ユナク（超新星）編（１）運命を信じる現実派！？

東京・六本木ブルーシアターで上演中のミュージカル『ON AIR ～夜間飛行～』は、主人公ジェイ役を超新星ユナク、TEENTOPチョンジ、U-KISSケビンがトリプルキャストで演じているが、ケビン編、チョンジ編が終了し、2月9日からはユナク編が始まった。今回、3人のジェイの公演をレポートするというKpopStarz日本語版の企画も最終レポートになる。

物語は、アイドルグループ＜SPARK＞の2年前のコンサートシーンから始まる。ジェイは＜SPARK＞のリーダーとして人気絶頂でメガ放送のホールでコンサー行った。そしてこのコンサート後に軍に入隊することを発表。軍隊から与えられた休暇中、ジェイは帰らず、問題に発展しイメージダウンする。＜SPARK＞は存続の危機に陥り、メンバーのナンバー２と言われていたケルビン（Apeaceヨンウォン）はソロデビューの道を選ぶ。いつしか＜SPARK＞は世間から忘れ去られようとして、2年が経った。除隊したジェイは再起をかけて、活動の場を日本に移し、韓流ラジオ番組「ON AIR～夜間飛行～」のDJを始める。そこで出会った番組担当ディレクターのアヤとジェイは、ぶつかり合いながらも少しずつ絆を深めていく・・・。

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幕を開けたユナク編は、驚きの連続だった。もはやジェイを演じたケビン（U-KISS）、チョンジ（TEENTOP）と同じ台本とは思えないほど、全体がユナクワールドに染まっていた。今まで、ジェイとそれを演じるアーティストの演技と本音がクロスして、現実と物語のボーダーがわからなくなるような不思議な浮遊感を醸し出していたが、ユナクは全く違う。ジェイがユナクにスポイルされているかのような、ワンワールドなのだ。

ケビンの演じたジェイは甘くやわらかく、観客を夢と現実の間で翻弄させる演技が魅力的だった。チョンジが演じるジェイはクールで強引。＜SPARK＞のメンバーに対しても、アヤに対しても男らしく引っ張っていく。そしてユナクの演じるジェイは、ヤンチャで奔放。

ラジオ番組のDJとして、番組に寄せられたメッセージや悩みに応えるシーンでは、「電車で会って好きになった相手に、告白する前に会えなくなった、この気持ちどうしたらいいでしょうか？」という相談に、「僕は運命を信じているから、運命の相手だったら必ず二人は会えるはず」とロマンチックな気配をみせたかと思えば、すぐ次の瞬間、「運命の期間は１週間以内！」と言い、客席からは「えーっ！」と軽めの抗議を受け（笑）、「僕は現実派なので」と、開き直りのパラドックス。この「俺様」具合が、作品全体を通して貫かれていて、１本筋が通った性格をのぞかせる。

１年間留学するという女性からのメッセージには、１年間という時間の長さに触れ、「１年って短いと言えば短いけど、結構長い。僕が軍人の時、すごく長く感じました」と語るジェイの姿に、ユナク自身の入隊期間の思いが重ねられているような気がしてか、彼の話に真剣に耳を傾ける観客。

劇中、ジェイがメンバーに生電話する期待のシーンで、超新星のグァンスに電話をすると、「ソンジェ君が休暇で、ソンジェ君もジェイ君に会いたがってた。ソンジェ君は顔がもっと白くなってた」とファンが知りたい情報がもたらされ、客席が「わぁー！」と盛り上がった。　（⇒もっと読む）

（text&photo:Kiyori Matsumoto）

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～日韓国交正常化50周年記念 日韓共同制作ミュージカル～
ミュージカル「ON AIR～夜間飛行～」

【公演日程】　2015年2月5日（木）～2月12日（木）全16回公演
【劇場】　六本木ブルーシアター（東京都港区六本木5-11-12）
【公式サイト他】　公式サイト／Twitter／Facebook／YouTubeチャンネル
【公演に関するお問い合わせ】　東京音協　TEL：03-5774-3030（平日10：00-17：30）

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