【ライブレポ】“異端児” B.A.P、新人離れした実力と迫力で1万人を熱狂! 1stツアー「 WARRIOR Begins」最終公演
2013年12月06日 13:31
B.A.Pの「1st Japan Tour: WARRIOR Begins」が、東京・国立代々木競技場第一体育館で幕を閉じた。今年10月、シングル『WARRIOR』で日本でメジャーデビューし、本格的に活動を始めた直後のアリーナツアー3都市6公演にたくさんの期待と関心が集まる中、B.A.Pは新人とは思えない自信に満ちたエネルギッシュなステージで、この日会場に集まった1万人を魅了した。
開演前の会場内は薄暗くアンビエント系の重くずっしりとしたSEが流れていた。北側スタンドには「WARRIOR」、南側スタンドには「BEGINS」の横断幕。日常を逸脱してどこか見知らぬ巨大倉庫にでも迷い込んだかのような秘密のパーティーの始まりを予感させる。鐘の音が響き渡り、場内は一瞬でマトキのグリーンのライト一色に染まり、ホイッスルが鳴り響く。ステージには海原のようにスモークが低くたちこめ、そこに司祭が現れると厳かに物語が始まった。観客はいつB.A.Pが登場するのか心待ちにしながら、ステージから溢れるまばゆい光にくぎ付けになっていると、司祭の「WARRIOR!」の叫びとともに、ダンサーとトライバル系の太鼓が、観客の鼓動を急速に速める。突如ステージ中央奥から巨大なロボットの顔が現われ、6人の戦士が姿を現した!既にこの時点で現実を忘れさせるかのような超絶演出に、最初から圧倒された。
B.A.Pのライブは登場人物がしっかり描かれた1本の映画を観ているようだ。ストーリーを感じ、ドラマチックに展開し、感動が残る。B.A.Pの第一声はバン・ヨングクの「POWER」のラップから。この日何度となく、花道からセンターステージへと移動するシーンにおいても、バン・ヨングクがメンバーの先頭に立っていて、彼のリーダーとして牽引力や存在感を随所で感じた。
ライブはオープニングからハードでスペクタクル!大型LEDビジョンと一体化した演出が突出している。ビジョンはもはや楽曲の単なる背景ではなく、完全に楽曲の一部と化して、B.A.Pのビジュアル面を増幅させている。その映像は、巨大な手がメンバーに掴みかかろうとしていたり、激しい雨を降らせたり、廃墟に迷い込ませたり、会場を巨大クラブに変えたり・・・今まで見たことのないような映像クオリティを目の当たりにして、舞台装置など総制作費3億円も納得。時折挟み込まれるジングル的なメンバーのオフショットと、メンバーのMCコーナーだけがほんわかした時間で、ライブパフォーマンスとのギャップもファンを楽しませた。
圧巻の演出の1つは、ヒムチャンの詩の朗読から始まり、「RAIN SOUND」までの雨をモチーフにしたメロウな流れのブロックだ。「雨が降りそそぐ日だった-----」と始まるヒムチャンの少しくぐもった声とピアノと雨音に、観客は耳をそばだてる。詩の中の主人公が彼女に「終わりにしよう」と告げられるのだが、その場面で、静まり返った場内に「あぁ・・・」とため息交じりのファンの声がもれる。思い切り切ない流れの中で、メンバー1人ひとりにスポットを当ててつながっていくちょっとしたソロコーナーのような美しいシーンを展開し、デヒョンはひざまずいて絶叫し、ZELOとジョンアプはダンスで魅了した。ハードな表情とは違うB.A.Pのもう1つの世界を魅せるブロックだったが、B.A.Pの楽曲のレンジの広さと彼らの表現力に底知れないポテンシャルを感じさせられた。きっとまだ開けていない引き出しをたくさん隠し持っているのだろう。
一転してMCコーナーは日本語で大健闘した6人。ヒムチャン、ヨンジェ、デヒョンが日本語で会話をリードし、自己紹介からジョンアプの「進撃の巨人」のモノマネ、ヨンジェを中心にNARUTOのモノマネ、デヒョンのキヨミなど、バン・ヨングクが笑顔で見守る中、ファンとのコミニュケーションも◎!デヒョンの「シー!(指を唇に当てて)」にとろけるファンも続出していた(笑)。
「2階にいるみなさーん、遊ぶ準備はできましたか?」とZELOが場内を見回し、デヒョンが「本当にできましたかー!?(ファンの歓声を聞き)レッツゴー!」と叫ぶと、中盤は生バンドによるへヴィなロック!彼らが今まで発表してきた楽曲は、ヒップホップをメインに置きながらも、ダンス、そしてロック系バンドのテイストを随所で感じさせる作品があり、ライブ中盤はロックを前面に打ち出したストリート色満載の「Fight For Freedom」「PUNCH」「No Mercy」とたたみかける。
ライブ後半は、DJブースとDJのマトキが現われ、場内が大きなクラブに一変!そこからキュートな「HAJIMA-ハジマ-」「CRUSH」とエンディングに向けてメンバーはステージを駆け回った。
クールでちょっとイカツくて男らしいB.A.P、やんちゃで弾けまくるB.A.P、エモーショナルな歌を聴かせるB.A.P、ハイレベルな楽曲を簡単なことみたいに魅せてくれる実力派のB.A.P—6人の戦士たちは日本最初のツアーで様々な姿を披露してくれた。これがファーストツアーとは思えないほどたくましく凛々しい内容だった。
「今日で日本ツアーが終わってしまいます。皆さんがいたから、B.A.Pがこのステージに立てています。これからも僕達とたくさん思い出を作って行きましょう。僕は、皆さんが好きですよ」(ヨンジェ)、「日本語は難しいけど、僕達と皆さんは心がつながっているから、いつも一緒だよ!これからもずーっと一緒です」(ヒムチャン)、「幸せでした。これからもたくさん応援してください」(デヒョン)と、それぞれの思いを日本語でしっかり伝え、いよいよツアーも終わろうとしていた。リーダーのバン・ヨングクが「これからもB.A.Pの音楽、B.A.Pのメッセージを感じてください。みなさんツアーに来てくれてありがとうございました」と締めくくり、「ONE SHOT」の熱狂で本編は終了した。
すぐに巻き起こるB.A.Pコール。司祭が現われ、物語は再び最初の場面へ。まるで2時間前のデジャヴを体感しているかのように、巨大ロボットから再びステージに舞い戻った6人は、今まさに“終わりの始まり”を告げているかのようだった。
(文:Kiyori Matsumoto、写真:Ogata Takao、Kwon jjeary)
<セットリスト(12月5日・木)>
1.POWER (JP)
2.What The Hell
3.Badman
4.I Remember
5.ウムソンメッセージ
6.RAIN SOUND (JP)
7.Fight For Freedom
8.COMA
9.PUNCH (JP)
10.No Mercy
11.0 (ZERO)
12.Excuse Me
13.Hurricane
14.Dancing In The Rain
15.HAJIMA -ハジマ- (JP)
16.CRASH
17.ONE SHOT (JP)
EN1.WARRIOR (JP)
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