とある韓流マニアの韓国生活記(2):K-POPは、大きい?小さい?〜韓国におけるK-POPの存在感〜
2014年01月08日 19:30
再びこんにちは!そして「とある韓流マニアの韓国生活記」第2話にようこそお越しくださいました。前回は、韓国でのオタ生活に関してよくある思い違いについて簡単に触れました。
今回は、もっと身近な話題「韓国におけるK-POPの存在感ーー大きいか、はたまた小さいか」に触れてゆこうと思います。
ニューヨーク市内にあるコリアンタウンを訪れた時のこと、今でも鮮明に覚えています。2012年に開催されたBIGBANGコンサートの翌日でした。私は完全に疲れ果てていましたが、あるお店に入りました。そこには化粧品コーナー、CD、DVDコーナー、そして山ほどの本がありました。そこでかかっていた音楽がまさにK-POPでした。それまで、自分のヘッドホンや家のスピーカーからしか、K-POPを聞いたことなんてありませんでした。パソコンの画面でしか、自分の好きなアイドルを見たことがありませんでした。ニューヨークのそのお店にいる間は、まさに天国にいるのではないかという気分でした。
昨年5月にインチョン空港へ到着した時、他でもないBIGBANGの「韓国へようこそ(Welcome to KOREA)」という大きな垂れ幕がかかっていたのを見て大感激しました。そう、空港スタッフの他に、BIGBANGも私を出迎えてくれたんです。まぁ垂れ幕ですけど、いいんです。
最初の数週間はめまぐるしく過ぎ、運良く韓国の中でも比較的都会の地域に住むことが決まりました。私はアメリカにいた時、ショッピング好きというよりかは、ただぶらついたりウィンドウショッピングを楽しんだりしている方でした。でも、韓国に来て変わりました。といっても、服をたくさん買うようになったからではありません(いずれにせよ私に似合うものはここにはほとんどない)。環境ーーまたの名を音楽というーーが私を変えたのです。
ヘッドホンでK-POPを聞きながら歩き回る生活を続けていましたが、ヘッドホンを外し、店から爆音で流れてくるK-POPを聞きながら大邱(テグ)を歩いていてみることにしました。今では、普通のK-POPファンよりも曲に詳しくなってしまいました。自分の好きな曲もあれば、あまり好きではない曲もあり、全く分からない曲もあります。でも、そういう韓国の曲を聞きながら歩くことが、本当にワクワク感じるようになっていったのです。
街に出れば、色々な標識や広告だらけです。私自身は、K-POPグループ名や歌手の見た目に精通している方ではありません。まず特定のグループの曲や音を認識して、そこからメンバーを覚えます。それゆえ広告をいちいち識別するなんて不可能でしたが、街角のあちこちにある広告に写っているのはそれぞれ別のグループやメンバーであることくらいは、うっすら分かっていました。すこし大げさな言い方かも知れませんが、3〜4に1つはK-POPアイドルやグループの広告がありました。これはアメリカと比較すると、わりと多いのです。
ということは、K-POPの存在感はやっぱり大きいですよね?どこに行ってもK-POPはかかっているし、街のあちこちにアイドル達の広告もあるし。皆、K-POPに詳しいのだろうと思いませんか?
ブー!違います。K-POPは巨大なものに思われがちですが、こちらに来てから何かに気づきました。何か大きいものに。韓国に来て第1週目、繁華街を探検している時にそれは始まりました。K-POPアイドル達の広告がたくさんあり、通り過ぎる店ごとに大音量の音楽が流れていました。カフェに入った時、BIGBANGの曲に偶然出くわしました。曲に気づいた瞬間、私は嬉しくなって「これ知ってる」と言いました。
「これ知ってる、とは?」と一緒にいた韓国人の先生達のうちの1人が私に尋ねました。
私は「この曲です。韓国に来る前からBIGBANGは聞いてたんです」と答えました。真っ先に「実はK-POPファンなんです」とは言えませんでした。なぜならアメリカにいた時に色々あったので、K-POPオタクだってことはあんまり言いたくなかったんです・・・。でもここは韓国!別に問題ないし、人々の理解だってあるはず!
・・・ではありませんでした(涙)
「BIGBANGって誰?」という答えが返ってきました。思わず連れの韓国人の先生達を見つめ、ショックを隠そうとしました。
「BIGBANGを知らないの?」知らないというように彼らが手を振るので、私は「デソンとか、スンリとか、テヤンとか、G-DRAGONとか、TOPって聞いたことないですか?」と聞きました。
ここでついに女の先生が口を開き「あぁ、TOPなら聞いたことがある。映画に出てましたよね?」と言いました。
ええそうですと言って、私は話題を変えました。その時に一緒にいたのは外国人3人と韓国人3人でしたが、全員BIGBANGのことを全く知らない(もしくは知らないふりをしている)というショックに打ちひしがれました。G-DRAGONは人気化粧品ブランドの広告塔で、あちこちで見ることができました。TOPは映画『戦火の中へ』は言わずもがな、ドラマ『I Am Sam』『アイリス』に出演していました。彼に関してはいくつか受賞もしていました。BIGBANGの中でもひときわ目立った存在でした・・・。
K-POPを街のそこら中で見かけたのに、周りにいる大人達が全く知らなかったのはなぜでしょうか?おそらく「年齢制限」に答えがあります。これはまた次回書くことにします。それでもK-POPファンなら思う存分楽しむべきですというコメントを残しつつ、とりあえず今回のコラムは終了です。また次回お会いしましょう。(→第1話を読む)
■とある韓流マニアの韓国生活日記(1):韓国でK-POPオタ生活をするということ~選ばれし強運の持ち主たち~
(*このコラムはKpopStarz英語版に掲載された記事を独自に翻訳したものです。)
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