【レポート】韓国ミュージカル「宮」初日、ZE:Aドンジュンが主役イ・シン皇太子を演じる

2014年05月12日 11:10

もしも今、韓国に皇室制度が存在していたら...？　ミュージカル「宮」は架空の皇室を描いた皇太子と一般庶民の女の子の夢のようなラブ・ストーリー。韓国で2006年にチュ・ジフン＆ユン・ウネ主演でドラマ化され、世界23か国で放送される大ヒットを記録し、2010年にミュージカル「宮」誕生。韓国・ソウルの初演以来5年間毎年再演を重ね、豪華なキャスティングが話題の人気作品だ。

5月10日（土）、赤坂ACTシアターで開幕した「宮」の初日は、ZE:Aドンジュンが主役の皇太子イ・シンを演じた。皇太子イ・シンは皇帝の病の悪化により、皇太后から前皇帝が決めた許婚と結婚するように命を受ける。その相手は同じ芸術高校に通う一般庶民のシン・チェギョン。チェギョンは借金の取立てに苦しむ家族を救うため、シンとの結婚を決意する。一方、父親の死によって皇太子の座を奪われたイ・ユルが母親と共に英国から帰国。チェギョンは窮屈な宮廷生活に慣れず苦しみながらも次第にシンに惹かれていく。シンは自由を求める気持ちを抑え込んで長年皇室で暮らしてきた。そこに自由奔放なチェギョンが現われ戸惑いながら惹かれていく。ユルも明るいチェギョンに好意を持ち、いつしか三人は微妙な三角関係に...。皇位の座、チェギョンを巡ってシンとユルの深まる対立、やがて大きな事件に発展していく----。

容姿端麗でクールな皇太子シンを演じるZE:Aのドンジュンは、今回ミュージカル「宮」に初参加となる。ZE:Aの中でも常に自信とモテオーラを放っているドンジュンに皇太子シンの役はぴったりだ。華やかなオープニングは、宮廷衣裳を身につけた皇太后や、宮廷の内官たち舞台に勢ぞろい。開演間もなく、シンの登場を今か今かと観客が固唾をのんで待ち構えている中、上品な身のこなしで華麗にドンジュンが登場すると、会場からは（ハッ！）と息をのむような高揚した空気と拍手が沸き起こった。ドンジュンに完全フォーカスしている観客は、キラキラのキメポーズ、通路をゆっくり歩きながらの演技、そして通路で歌う姿、時々挟み込む日本語のセリフにどんどん引き込まれ、舞台と会場の距離が近くなっていく。

鳥かごの中のような毎日から抜け出して自由になりたい！と力強く熱唱するドンジュン。一方恋のライバル、ユル（ソン・ウォングン）の歌声は甘く切ない。天真爛漫なチェギョンはシンと結婚し、皇室に入りさまざまな障害にぶつかりながらも、シンの心を溶かしてゆく。芸術高校で開催するチャリティーショーでは、シンが圧巻のパフォーマンスを披露して魅了する。このシーン、シンのパフォーマンスなのか、ZE:Aのドンジュンのパフォーマンスなのかわからなくなるような、シンとドンジュンがシンクロした迫力のパフォーマンス！作品全編の中でも最高に盛り上がるシーンだ。

観た人全てがハッピーになるミュージカル「宮」。まだまだ見どころを上げておこう！　シンとチェギョンのぎこちなくてキュートな初夜、シンとユルとチェギョンが三人で歌うシーンのビリビリと響いてくる感じ、ユルの切な過ぎる恋心、シンのビシッとキマッた皇太子の衣装をファッションチェック、シンのフェンシング、ZE:Aの「後遺症」、ドンジュンは「好き」とか「愛してるよ」の甘いセリフを日本語で言う......などなど。休憩を挟み、約3時間の舞台はあっという間に終了。カーテンコールは出演者も観客も笑顔と拍手で物語同様のハッピーエンド！

（Text:Kiyori Matsumoto）

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＜公演概要＞

韓国ミュージカル「宮」東京公演

2014年5月10日（土）～5月24日（土）全25回

■公演タイトル韓国ミュージカル「宮」

■公演日時 2014年5月10日（土）～5月24日（土）全25回

■会場赤坂ACTシアター（港区赤坂5-3-2）

会場HP：https://www.tbs.co.jp/act/

■出演者ドンジュン（ZE:A）／ソン・ウォングン他

■料金全席指定席 13,500円（税込）

※未就学児童の入場不可。韓国語上演、日本語字幕あり。