【ライブレビュー】BOYFRIEND、1年ぶりの単独ライブ「BOYFRIEND LOVE COMMUNICATION 2014 －Start up！－」ファンと手の届く距離まで走りまくった！

2014年06月10日 08:56

日本デビュー2周年を迎えたBOYFRIENDが、約1年ぶりの単独ライブ「BOYFRIEND LOVE COMMUNICATION 2014 －Start up！－」を幕張メッセで5月31日、6月1日の2日間開催した。

発売したばかりのシングル「スタートアップ！」がライブタイトルになっていることからも、今回のライブがファンと自分たちに向けて、さあ、ここからまた頑張っていこう！まっすぐに進んでいこう！というBOYFRIENDの決意とメッセージが込められているようだ。そのイメージは、ライブが終わった後には確信に変わる。BOYFRIENDのメンバーが、全国から駆け付けた大勢のファンひとりひとりの手をしっかり握り、みんなを引っ張って先頭に立って力強く走って行くようなライブだったからだ。

2年という時間で、メンバーはたくましく成長した。ふと彼らが立ち止り、振り返ると、歩んできた道が舗装された道路のように広く真っ直ぐに伸びていて、再び前を向くとまだ道もなにもない荒野のような世界。これから前に進む未来は果てしない。でも今日まで信じて歩いてきた道を、このまま迷わずまっすぐ進んでいけばいいんだ、BOYFRIENDのメンバーと、いつも応援してくれるファンがいれば大丈夫だ！と、このライブから新たな一歩を踏み出した。

ライブ開始前、会場に足を踏み入れると、目の前にはグラウンドに描かれたトラックみたいに、場内を１周150メートルくらいありそうな花道（通路）が設置されていて、これから始まるライブでメンバーが客席近くまで行く準備万端なのがひとめでわかる。会場デザインに、「みんなの近くまでいくよ」というメンバーの意志が反映しているようで、久々の単独ライブへの意気込みを感じた。これでBOYFRIENDと観客が一体化しないわけがない。熱狂しないわけがない！

オープニングのクールな映像、カラフルな色彩、1分前からのカウントダウン、ゼロと同時に爆音、ジャンプアップして登場する6人。「いきましょうかー！」のシャウトとともに、ライブは「My Avatar」からスタートした。重低音サウンド、スポットの下でひとりずつクローズアップされるダンス、「いらっしゃいませー！」（ジョンミン）、「盛り上がってますかー！楽しんでますかー！いい夢を見せてあげるよ！」（ヨンミン）、「TOKYO-！TOKYO----！！　最高の１日を作りましょう！」（クァンミン）、「みんな、僕たちに逢いたかった？僕もめちゃくちゃホントに逢いたかったよ！」（ミヌ）、メンバーは挨拶から全力で声を張っていた。

今回のSET LISTの中で、彼らの挑戦は特にソロコーナーに表れていた。ライブ中盤のソロコーナーでは、この日のために準備してきたそれぞれの得意な歌やダンスが披露される中、圧巻だったのはピアノの弾き語りで自作曲「どうしよう」をエモーショナルに歌い上げたジョンミン。鍵盤を跳ねるように弾く右手のタッチの力強さと、メロウなメロディとのアンバラスが魅力なこの曲は、日本語の歌詞にも驚かされた。♪生きてくだけでさ　涙がまたこぼれてく----。さらっとは聞き流せなかった。

ここまでのステージを観ていると、アイドルらしいアイドルとして君臨してきたBOYFRIENDだが、ちょっと待て、正統派アイドルっていったいなんだ！？と思わざるを得ない。目の前で華やかなスポットを浴びて笑顔で歌い踊る彼らは間違いなく正統派アイドルグループなのだが、もうそのカテゴリーでは納まりきれない。こうしてクリエイターとしての顔もチラリと見せ、虚構としてのアイドル像を自らがぶち壊して、新たなアイドル像のその先へ進もうとしている頼もしい姿があった。

「I yah」から「Janus」へハードなダンスで魅了する中、曲間ではマイクが彼らのハァ、ハァと荒い息遣いを拾い、新曲「スタートアップ!」でメンバーが客席に突如現れ、通路を駆け抜け、客席の熱気を上昇させた。

アンコールで再び会場通路に現われたメンバーは、ファンのみんなの近くに、というアプローチを、もはや言葉だけでは終わらせずに、現実へと引き寄せた。リアルに目の前まで来てファンを熱狂させたBOYFRIEND。どれだけ走っただろうか。メンバーの笑顔は達成感で輝いていた。

この日BOYFRIENDは、7月23日に2nd ALBUM「SEVENTH COLOR」をリリースし、ライブツアー「BOYFRIEND LOVE COMMUNICATION 2014 －SEVENTH COLOR－」の開催決定を発表した。韓国でも新曲の活動が始まったばかり、今年は熱い夏になりそうだ。

■ BOYFRIEND、約1年ぶりの幕張・単独ライブで熱いステージを披露！【写真】

（Text: Kiyori Matsumoto）

BOYFRIEND公式WEBSITE　　https://boyfriend-jp.com/

＜セットリスト＞

1. My Avtar

2. Dark Canival

3. Don't touch my girl

4. I'll be there

5. Starding with you

6. GO Back

7. 君の知らないストーリー

8. Falling Slowly （ヨンミンソロ）