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【インタビュー】ドラマ「カプトンイ 真実を追う者たち」主演ユン・サンヒョン(1)「色々と学ぶことが出来た作品、名残惜しい部分も多い」

2014年12月28日 23:06

「ファントム」「TEN」シリーズの興奮を超える、映画『殺人の追憶』と同じ事件をモチーフにした衝撃のドラマ「カプトンイ 真実を追う者たち」がいよいよ日本に上陸。WEBで高得点、放送開始後直接検索ワードのドラマで1位を獲得、更にはリメイクオファーなど、既に圧巻の評価を得ている。

同作品で主演を務めたユン・サンヒョン、「シークレット・ガーデン」「君の声が聞こえる」など韓国で高い人気を誇る彼がドラマ「カプトンイ 真実を追う者たち」に出演したきっかけから撮影中のエピソード、今後の目標などを語った。

Q.本作を選んだ理由から教えてください。
A.泰安(テアン)で映画の撮影をしている時、以前出演したドラマ「君の声が聞こえる」でお世話になったチョ・スウォン監督が私に会いに来ました。そこで連続殺人犯に関して話をされまして・・・、「もしかして台本を持ってきたんですか?」と聞いたら「そうだよ」と答えましたね。それが今回のドラマ「カプトンイ 真実を追う者たちの」台本でした。4話まで読みましたが、とても面白かったです。「私はどんな役ですか?」と聞いたら、「主人公の刑事役のハ・ムヨムだよ」と言われました。 私が演じるには負担だと思ったし、難しい役だと監督に言いましたけど、「大丈夫。十分にやり遂げる。それに演技のスタイルに変化をつける時だと思うよ」と説得されまして・・・。

ドラマ「君の声が聞こえる」の回顧シーンで私が熱血警官だった頃も描かれるのですが、監督はそのときの私の目の演技を見ての判断だったと思いますが、実際私はもういい年で体力も落ちてきているし・・・全身をカメラに写すとビジュアルが刑事らしくないと自分は思っていたので(笑)。 監督は編集の力があるから大丈夫とおっしゃっていましたが、なかなか正直心配だったし、負担に感じました。最終的には監督の真剣で心のこもった提案があったからこそ、監督を信じて出演を決めました。

しかし、予想通りキャラクターをつかむまで相当な時間がかかりました。いつも明るいキャラクターばかりやっていて、このように暗いのは初めてでしたし、その上、20話まで私が主人公として物語をしっかり引っ張っていかなければならない・・・、漠然としてましたね。前に進まなければならないのに、感情シーンは特に自分の中で選択の岐路にいつも置かれてしました。役のアイデンティティをつかめず、悩みましたね。そんな中、10話ほど過ぎた時にやっと見えてきました。そもそもキャラクターをつかむまでそれほど時間がかからない私ですが、今回は全く違ってました。色々と学ぶことが出来た作品ですが、名残惜しい部分も多いです。

もう俳優生活も10年目を迎えるので、ドラマを通じて成長するというよりも、それなりの結果を出さなければならない時期だと思っています。「カプトンイ 真実を追う者たちの」の前には映画の撮影中でしたが、映画の役は役作りにそれほど苦労してなかったので、映画よりも気を使いましたね。映画撮影を終えて宿に戻るといつも「カプトンイ 真実を追う者たちの」の台本を熟読してました。似たような作品を探して研究したり、自分の感性よりも、他の作品を参考にした部分もあります。でも、そういうのはあまり好きではなく、本来は自分のスタイルで表現するのが好きなんです。今まで出演したドラマの役は自分なりに感情表現していけたのでとても楽しかったんですが、今回のハ・ムヨムという役は彼の感情をどう表現すれば良いのか悩んでしまうので楽しくないわけです。

台本を読んでカメラの前でどのような感情ラインで持っていくか、ベーシックな感情をつかめばどのようなシーンを撮影してもそれに合わせてうまく表現しますが、それが分からなくて・・・。
ハ・ムヨムがおかれた状況、父親に対する感情など、とにかく複雑でドラマ撮影中にはずっと悩むばかりでした。でも、台本が出来あげると次が気になるんですよね。「一体、カプトンイは誰なのか」、次の台本で私がカプトンイをつかむのか、それが知りたくて知りたくて。視聴者も私と同じだったと思います。ハ・ムヨムの行方やカプトンイをつかむことではなく、一体カプトンイが誰なのかに対して興味が沸いてきたと思います。この作品を通じて自分の長所と短所を知ることができたと思います。もともと演技をするために業界に入ったわけではなく、歌手を準備している時、たまたまビジュアルや目力で抜擢されたので、基本的な演技を学んでないからか、自分の力量内の役に対しては誰よりも十分に発揮できるけど、そこから少しでも外れてしまうと、相当ダメージを受けてしまうんですね。この作品を通して、より自由にキャラクターを受け入れ、カメラの前で表現できる訓練をしようと思いました。

Q.ハ・ムヨムという人物のどこに惹かれましたか?
A.今まではコミック・タッチの作品をたくさんやってきましたが、ジャンル物にも興味がありました。私が演じたハ・ムヨムは心の底に孤独や傷、怒り、狂気などを抱いているキャラクターでした。そして、彼が送ってきた悲しい過去や内的葛藤、世の中とカプトンイに対する恨み、こみ上げる怒りの感情など説得力のある演技で挑みたいと思いました。

Q.ハ・ムヨムのキャラづくりで、工夫したこと、意識したことを教えてください。(ムヨムの特徴、癖など)
A.父親の無実を明らかにするために孤軍奮闘するのに、髪の毛が長いのはおかしいと思いましたので、短く髪の毛を切ることにしましたね。大体目標意識が強い人は髪が短いです。それは外見にあまり気を取られたくないからです。服装もまったくお洒落とはかけ離れた、着替えもあまりしないし、適当なんですね。作家さんはもっとドラマチックにムヨムの長い前髪の隙間から見える強い眼差しを望みましたが、それは違うと私が言って短くしました。

Q.心の傷を持っている強力班の刑事ハ・ムヨムですが、撮影しながら一番大変だったとことは?
A.徹夜して撮影するのはもう体力的に無理かも(笑)。その上、走るシーンやアクションシーン、叫ぶシーン、号泣するシーン、あまりにも体力を消費するシーンが多いんですよ。
監督にも「体力的に本当に厳しいです」と愚痴を言うと、ある日撮影現場に代役の方が来ていて。後ろ姿がほぼ私と同じで、遠くから撮影するシーンだったらぜんぜん問題なさそうでした。でも、彼は20代で私は40代。どうしても走るシーンでは浮いてしまうんですよね。「あまりスピード出さないで私のように走って」と走り方も教えましたが、なかなか難しくて、結局私が走ることになりましたね。それも十数回も (汗)。

Q.サンヒョンさんご本人が、ムヨムに共感できる部分を教えてください。反対に共感できなかった部分も。
A.ハ・ムヨムという人間が抱いている信念や執念、父親の無実を明かすために警察になったのは共感できるし、理解できます。ただ、感情的には彼が置かれた状況は理解できるけど、彼が本当にどんな気持ちだったのかを理解するのは難しかったですね。
ムヨムの目の前で彼の父親は列車にひかれて死んでしまいますが、その時どんな気持ちだったのだろう、どれほど悲しかったのだろう・・・と思ってしまいましたね。ムヨムの悲しみ、ムヨムの怒りの程度(レベル)を知らないので、もしその程度さえ分かれば台詞やトーンを合わせるのにそれほど悩みませんが、ムヨム役はなかなか把握するまで時間がかかりましたね。
それで、私としては自分が持ってるそれぞれの感情を最大値引っ張り出して演じました。「この世でお前のことが一番憎い!」、「この世でお前のことを一番探し出したい」など、感情シーンはいつもそのように挑んだので撮影が終わったらへとへとでした。

Q.果たして真犯人の「カプトンイ」は一体誰なのか、ドラマを見ている間ずっと視聴者は様々な推理や推測をしていたと思いますが、サンヒョンさんは最初からカプトンイが誰なのか知ってましたか?もし知らなかったのでしたら、いつ頃知って、どうでしたか?(コメントには役の前は言わずに状況だけ説明してください)
A.ぜんぜん予想も出来ませんでした。犯人の正体が明らかになる放送の1週間前に知りましたね。
それまではストーリーの展開上、イ・ジュンさんが演じたサイコパスのリュ・テオがもっとも犯人の可能性がありましたので。もしかして、オ・マリアとリュ・テオが組んで犯罪を起したのか、それともハン博士が指令を出してリュ・テオがやったのかなど。様々な憶測が飛び交う中、スタッフ陣からは私がリュ・テオを操っているとも言われましたね。それで一瞬私が犯人なのかなとも思いました。(⇒もっと読む

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